膨らんだモバイルバッテリーはどこへ?2026年の捨て方・保管・発火時の対応
暮らしの安全|2026年8月28日確認
膨らんだモバイルバッテリーはどこへ?
捨て方・保管・発火時の対応
この記事は、NITE・消防庁・環境省・JBRC・自治体の公式案内を2026年8月28日に確認して作成しています。
引き出しから出したモバイルバッテリーが、机の上でまっすぐ置けない。ケースの合わせ目が開いている。そんなとき、必要なのは「もう一度充電して確かめること」ではありません。まず使用を止め、家のごみ箱にも店頭の回収ボックスにも入れず、いまの状態に合った連絡先を選ぶことです。

最初の30秒でやること
ケーブルが安全に抜ける状態なら抜きます。押して形を戻したり、残量を使い切ろうとしたりしません。
発熱、煙、焦げ臭さ、シューという音、液漏れがあれば、持ち運ばず人を離します。
冷えていて異臭もないなら、メーカーと自治体へ連絡。煙・炎がある、または危険を感じるなら119番です。
煙や炎が噴き出している最中は近寄らないでください。消防庁は、まず周囲へ知らせて身の安全を確保し、119番通報するよう案内しています。

同じ「膨らみ」でも、いまの危険度で行動が変わる
NITEは、膨らんだリチウムイオン電池の内部には可燃性ガスがたまっており、強い衝撃や外力、さらに充電することなどが発火につながるおそれがあると説明しています。見た目が少し膨らんだだけでも、正常品として使い続ける段階ではありません。
冷たい・煙なし・異臭なし
使用と充電を中止。押さず、分解せず、可燃物から離した安全な場所で、メーカーと自治体の案内を確認します。
熱い・異臭・異音・液漏れ
不用意に持ち運びません。家族やペットを離し、危険を感じたら119番へ。メーカーや自治体への通常相談より安全確保が先です。
煙・火花・炎が出ている
周囲へ知らせて離れ、身の安全を確保して119番。炎が大きい、近づけない場合は初期消火を無理に行いません。
「まだ使えるか」ではなく、「安全に相談先へ渡せる状態か」で考えると迷いにくくなります。
膨らんだモバイルバッテリーに、してはいけないこと

- 充電して様子を見ない。膨張は使用中止のサインです。
- 押す、曲げる、穴を開ける、分解する、ケースをこじ開ける行為をしない。
- 可燃ごみ・不燃ごみ・資源ごみへ混ぜない。収集車や処理施設で圧力がかかり、火災の原因になります。
- 家電量販店の回収ボックスへ黙って入れない。JBRCでは膨張・破損・水濡れした電池は通常の回収対象外です。
- 「冷やせば戻る」と考えて冷蔵庫や冷凍庫へ入れない。結露や水濡れを招き、回収条件も悪化します。
- 炎天下の車内、窓辺、暖房器具のそばへ置かない。NITEと消防庁は高温を避けるよう注意しています。
- 宅配便で自己判断して送らない。運送条件やメーカー指定の梱包・回収手順を先に確認します。
結局どこへ持っていく?順番は「メーカー → 自治体」

- 製品名・メーカー名・型番を、触らず読める範囲で確認する。購入履歴や外箱、注文メールから調べてもかまいません。
- メーカー公式の「回収」「リコール」「製品安全」案内を見る。対象製品ならメーカーが専用の回収方法を案内している場合があります。一般の宅配手順とは限らないため、自己発送はしません。
- 市区町村の公式サイトで「モバイルバッテリー 膨張 捨て方」を検索する。見つからない場合は、清掃・資源循環・廃棄物担当へ電話し、「膨張している」と最初に伝えます。
- 受付場所・日時・持ち込み方法を確認してから動かす。窓口手渡し、処分場持ち込み、訪問回収など、地域により違います。
JBRCの協力店検索は、正常な回収対象品の行き先を探すものです。JBRCは、会員企業製で、電池種類が明確で、破損・水濡れ・膨張などの異常がないことを回収条件にしています。膨らんだ品については、メーカーまたは自治体へ相談するよう案内しています。
「近所の量販店に回収ボックスがあるから大丈夫」とは限りません。店舗スタッフが危険品の受付訓練や保管設備を持っているとも限らないため、持参する前に電話で確認しましょう。
2026年も回収方法は自治体ごとに違う
国はリチウムイオン電池の適正処理体制づくりを進めていますが、家庭から出る膨張品の出し方は全国一律ではありません。実際の公式案内を比べると、次のように入口が異なります。
| 自治体・確認日 | 膨張品の扱い | 読者が注意する点 |
|---|---|---|
| 大阪市 2026年7月8日更新 |
環境事業センターの窓口で職員へ直接手渡し。電話等で申し込む訪問回収もある。 | 膨張品を回収ボックスへ入れず、窓口へ。訪問回収は担当センターへ事前申込み。 |
| 横浜市 2026年4月9日更新 |
通常の集積場所には出せない。各区の資源循環局事務所へ持ち込む。 | 通常品の「電池類」収集と、膨張・破損品の持ち込みを混同しない。 |
| 飯田市 2026年6月15日更新 |
回収協力店・集積所では回収不可。市の最終処分場へ直接持ち込み。難しい場合は市環境課へ相談。 | 正常品とは回収ルートが完全に別。市民のみ利用できる条件も確認。 |
| 岸和田市 2025年12月17日更新 |
家電量販店で扱えない破損・膨張品は、市の環境事務所へ持ち込み可能。 | 受付曜日・時間を確認してから持参する。 |
この表は全国共通ルールではなく、違いを示す例です。別の市区町村に住む人が大阪市や横浜市の方法をそのまま使うことはできません。必ず自分の住所地の公式案内で確認してください。
回収日まで家に置くなら「充電しない・動かしすぎない・燃え移らせない」
最善は、メーカーや自治体へ早く相談して保管時間を短くすることです。すぐに引き渡せず、製品が冷たく、煙・異臭・異音・液漏れもない場合は、次を意識します。
- 子どもやペットが触れず、直射日光や暖房が当たらない場所にする。
- 紙、衣類、カーテン、寝具、スプレー缶など燃えやすい物から離す。
- 転がる場所や、物が落ちて押しつぶす場所を避ける。
- 端子の絶縁は、製品が冷えていて安全に行え、自治体が指示した場合だけ行う。膨らんだ外装を強くつかまない。
- 保管した場所と「充電禁止」を家族で共有し、放置したまま忘れない。
NITEの異常時対応動画では、膨らんだモバイルバッテリーを金属製の容器に入れ、ふたをして周囲への延焼を減らす方法を案内しています。ただし、熱い、煙が出ている、異臭や異音がある製品を持ち上げて容器へ移すための指示ではありません。その状態なら触れずに離れ、119番へ相談してください。自治体やメーカーから保管方法の個別指示が出た場合は、その指示を優先します。
煙・異臭・発熱・発火が始まったとき

煙や火花が出ている間は近づかない
消防庁は、急に激しく燃え出したときは周囲へ火災を知らせ、身の安全を確保して119番通報することを最優先としています。家族の誰かに通報を頼めるなら、離れながら役割を分けます。炎が大きい、天井に届く、逃げ道に煙が回るなど、自分での対処が難しいと感じた時点で避難してください。
初期消火は「安全に近づける、小型品」に限る
消防庁とNITEは、モバイルバッテリーのような小型品について、火勢が収まり安全が確保できる場合に、消火器または大量の水による冷却を案内しています。NITEは、火花が収まった後に大量の水をかけ、可能な限り水没させた状態で消防機関へ通報するよう説明しています。炎が消えても再出火する可能性があるため、消防隊が到着するまで触れません。
これは、煙や炎の中へ近づくことを勧めるものではありません。電動自転車用バッテリーやポータブル電源など中・大型品は、消防庁もすぐ離れるよう案内しています。製品の大きさや状況を迷うなら、避難と119番を優先してください。
スマホ・ノートPC・イヤホンなど「電池を外せない製品」は分解しない
モバイルバッテリーは本体そのものがJBRC回収の対象になり得ますが、スマートフォン、ワイヤレスイヤホン、携帯扇風機などの内蔵電池は扱いが異なります。JBRCは、機器を分解して取り出した電池や、内蔵されたまま取り外せない電池を通常の回収対象外としています。自分でケースを開けると、膨らんだセルを傷つけるおそれがあります。
端末が冷たく、操作に無理がないなら電源を切ります。画面や筐体を押し込んで閉じたり、データを移すためにもう一度充電したりはしません。メーカーの修理・回収窓口、携帯電話会社、または自治体へ「内蔵電池が膨張している」と伝え、製品ごとの案内を受けてください。
処分方法にも地域差があります。たとえば大阪市は、一定サイズ内のワイヤレスイヤホンなど電池を取り外せない小型製品をそのまま回収対象としています。一方、別の自治体では小型家電としての出し方や窓口が異なります。ここでも住所地のルール確認が必要です。
家族へは「触らない」だけでなく、次の行動まで伝える
危険品を見つけた人だけが知っていても、家族が片付けようとして持ち上げたり、充電器につないだりすると意味がありません。長い説明より、短い言葉で場所と行動を共有します。
子どもには「危ないから」だけで終わらせず、置いてある部屋へ入らない、見つけても大人を呼ぶ、と行動を一つに絞ると伝わりやすくなります。高齢の家族がいる場合は、自治体への電話番号と製品の場所を紙にも書いておきましょう。
自治体へ電話する前のメモ
- 品名:モバイルバッテリーか、スマホなどの内蔵型か
- メーカー名・型番・購入時期:分かる範囲でよい
- 状態:膨張だけか、破損・水濡れ・液漏れ・発熱・異臭もあるか
- 現在地:室内か屋外か、集合住宅か
- 希望:持ち込み可能か、訪問回収があるか、保管方法の指示がほしいか
最初に「膨張しています」と伝えるのがポイントです。正常な充電池の案内ではなく、危険品を扱える窓口につないでもらいやすくなります。
よくある質問
膨らんだモバイルバッテリーを家電量販店へ持っていっていい?
店頭のJBRC回収ボックスへ自己判断で入れてはいけません。JBRCは膨張・破損・水濡れ品を回収対象外としています。メーカーまたは自治体へ相談し、店舗が独自回収を行う場合も事前に「膨張品」と伝えて受入可否を確認してください。
普通ごみや不燃ごみの日に、別袋なら出せる?
全国共通ではありません。自治体が膨張品の専用ルートを設けている例も多く、一般ごみに混ぜると収集車・処理施設の火災につながります。自分の市区町村の公式ルールを確認してください。
少し膨らんだだけなら、残量を使い切ってから捨てたほうがいい?
いいえ。NITEは、膨らみや変形などの異常があれば直ちに充電・使用を中止し、販売店や製造・輸入事業者へ相談するよう案内しています。放電のために機器へつないで使い続けないでください。
端子へテープを貼れば安全?
正常な小型充電池では短絡防止のため絶縁が案内されますが、膨張品は触ること自体が負担になる場合があります。熱・煙・異臭・液漏れがあるときは触れません。冷えた状態でも、自治体や回収先の指示を確認し、安全にできる場合だけ行ってください。
処分先が開くまで数日ある。家に置いて大丈夫?
危険がゼロとは言えません。早めにメーカー・自治体へ連絡し、保管時間を短くしてください。冷たく異常が膨張だけの場合も、充電せず、熱源と可燃物から離し、子どもやペットが触れない場所で管理します。発熱・煙・異臭・異音が出たら人を離し、危険を感じたら119番です。
充電しない → 押さない・分解しない → ごみに混ぜない → 膨張品であることを伝えてメーカーと自治体へ相談。煙・炎・強い熱・異臭・異音があれば、処分先探しではなく身の安全と119番が先です。
公式情報・確認先
- NITE「『夏バテ(夏のバッテリー)』にご用心」(2025年6月26日公表、2026年8月28日確認)
- NITE「モバイルバッテリー 5.異常発生時の対処」(2026年8月28日確認)
- 総務省消防庁 リチウムイオン電池総合対策ポータル「火災事故について」(2026年8月28日確認)
- 環境省「自治体向け―リチウム蓄電池関係」(破損・膨張品を含む適正処理体制、2026年8月28日確認)
- JBRC「不要電池の出し方(回収対象/対象外説明)」(2026年8月28日確認)
- JBRC「協力店・協力自治体検索」(回収対象外品はメーカーまたは自治体へ相談、2026年8月28日確認)
- 大阪市「電池の回収について」(2026年7月8日更新)
- 横浜市「電池類」(2026年4月9日更新)
- 飯田市「モバイルバッテリーの捨て方」(2026年6月15日更新)
- 岸和田市「モバイルバッテリーなどの適正な処分方法」(2025年12月17日更新)
自治体の回収場所・受付日時は変更されることがあります。実際に持ち出す直前に、住所地の最新案内を再確認してください。

